アクアマリンふくしまを訪れる方からよく聞かれる質問の一つが「ジンベイザメはいますか?」というもの。結論から言うと、アクアマリンふくしまにはジンベイザメの展示はありません。しかし、この東北最大級の水族館には、ジンベイザメにも負けない魅力的な海の生き物たちがたくさん待っています。今回は、なぜジンベイザメがいないのか、そして実際にどんな素晴らしい生き物たちに出会えるのかを詳しくご紹介します。
アクアマリンふくしまの魅力とは?
水族館の基本情報
アクアマリンふくしまは、太平洋の”潮目”がテーマの福島県いわき市にある水族館です。15,233平方メートルの広い敷地に15の展示エリアを擁し、それぞれに各種の海山川を再現したバラエティ豊かな自然体験型テーマパークです。
福島県沖で黒潮と親潮が出会う「潮目の海」をコンセプトに、自然光が降り注ぐ館内では、植物も展示し、親潮の源流オホーツク海、黒潮の源流域熱帯アジアの自然、福島県の海山川の生態系を再現しています。
入館料
- 大人:1,850円
- 小学生~高校生:900円
- 未就学児:無料
開館時間
- 通常期(3月21日~11月30日):9:00~17:30(最終入館16:30)
- 冬季期(12月1日~3月20日):9:00~17:00(最終入館16:00)
- 年中無休
ジンベイザメの飼育環境
ジンベイザメは2匹飼育されていましたが残念ながら、今回震災の影響で亡くなってしまいました。この情報は他の水族館に関するものですが、実際にアクアマリンふくしまではジンベイザメの飼育は行っていません。
ジンベイザメを飼育できるような、大型の水槽がある水族館は日本でも限られていますし、寿命が短くなってしまうという問題点も抱えています。現在日本でジンベイザメを見ることができるのは、沖縄美ら海水族館、海遊館(大阪)、いおワールドかごしま水族館の3箇所のみです。
周辺の観光スポットとアクセス
アクセス方法
- 電車:JR常磐線 泉駅(特急停車駅)から路線バス(小名浜・江名方面)で最寄りのバス停「イオンモールいわき小名浜」まで約15分。下車後徒歩約5分。
- 車:常磐自動車道いわき湯本ICから車で約20分
周辺にはスパリゾートハワイアンズや小名浜港、ららみゅうなどの観光スポットがあり、水族館と合わせて楽しめます。
ジンベイザメの魅力
ジンベイザメの特徴と生態
成長すると10〜12mになる魚類の中の最大種。世界の熱帯から亜熱帯の表層に生息する。模様が夏着の甚平に似ていることからジンベエと名付けられたとされている。大きな身体をしているが、動物プランクトン等の小さい餌しか食べない大人しい性質のサメで、ダイバーが近づいても逃げようとしない。
名前について:よくある疑問として、「ジンベエザメ」か「ジンベイザメ」のどちらの呼び方が正しいか、というものがあります。結論から言えば、「ジンベエザメ」が標準的な名称となっています。
飼育されているジンベイザメの様子
日本でジンベイザメが見られる水族館では、それぞれ特色ある展示が行われています。例えば、サンゴの産卵時期には水面に漂う卵を食べたり、時には立ち泳ぎをしながら水面近くの餌を食べることが知られている。当館でも給餌ショーの際には約100Lの海水とともに餌のオキアミを大口を開けて吸い込む豪快な摂餌シーンを見ることができる。
ジンベイザメとのふれあい体験
アクアマリンふくしまではジンベイザメはいませんが、代わりに素晴らしい体験プログラムが充実しています。釣りやバックヤードツアーなどの体験プログラム、裸足になって生き物とふれあえる屋外施設・蛇の目ビーチがあり、見るだけでなく様々な体験ができます。
アクアマリンふくしまにしかいない魚は何ですか?
珍しい生物たちの紹介
アクアマリンふくしまには、他では見ることのできない珍しい生き物たちがいます。特に注目すべきは:
- シーラカンス:現在発見されているシーラカンスは、アフリカシーラカンスとインドネシアシーラカンスの2種で、アクアマリンふくしまでは、この両方の標本を初めて見ることが出来て感激でした。
- サンマ:アクアマリンふくしまでは、潮目の海を代表する魚であるサンマの飼育・展示に取り組んでいます。現在、世界でサンマを常設展示している水族館はアクアマリンふくしまだけです。サンマは、水族館で飼育するのは非常に困難な魚です。鱗がはがれやすく網を使っての採集はできません。また、とても神経質なため、ちょっとした刺激で水槽の壁にぶつかったり飛び出したりします。
人気の魚、メンダコとトドについて
オオメンダコは特に人気の展示生物の一つです。日本では北海道から鹿島灘沖の水深450m~1,200mで分布が確認されています。しかし、底曳網や刺網で採集されるため生きた状態であがることは極めて稀で、飼育例もほぼありません。アクアマリンふくしまではオオメンダコ国内展示日数の最長記録を達成するなど、深海生物の飼育に関して高い技術を持っています。
トドについては、トドやアザラシ、エトピリカなど、北の海すむ大型のほ乳類と海鳥を展示しています。迫力のフィーディングタイムは必見。特に給餌の時間は、トドの迫力ある姿を間近で見ることができる貴重な機会です。
ペンギンがいない理由とその代替
普通の水族館と一味違うのは、イルカのショーも、アシカやペンギンのショーもありません。アクアマリンふくしまは「環境水族館」として、福島県沖に現れる潮目をテーマに、自然環境を再現しています。
ペンギンがいない代わりに、北の海の生き物としてエトピリカやクラカケアザラシなどの珍しい海鳥や海獣を見ることができます。これらの動物は、日本の他の水族館ではなかなか見ることができない貴重な存在です。
水族館での見どころ
イルカショーの魅力
アクアマリンふくしまは公立の水族館で、福島県が建設し、公益財団法人ふくしま海洋科学館が管理運営を担っている。イルカやアシカなど海獣類のショーを一切行わず、「しょうがない」をもじって「ショーがない水族館」というテレビCMを流したこともある。
ショーがない代わりに、エサの時間は生き物たちが活発に動きます。解説をしているコーナーもありますので、生き物を観察するのがもっと楽しくなるはず!各展示エリアでフィーディングタイムが行われ、自然な生き物の行動を観察できます。
ジンベイザメを見るための絶好のスポット
アクアマリンふくしまでジンベイザメは見られませんが、代わりに見どころとなるのが「潮目の大水槽」です。黒潮と親潮は、日本列島の南と北から何千キロもの旅をして、福島県沖で出会います。潮目の海を象徴する二つの水槽の水量は、2,050トンです。力強く泳ぐ外洋の魚たちと、地元の海にすむ生き物たちをご覧ください。
三角形のアクリルトンネルを挟んで左が親潮水槽、右が黒潮水槽となっていて、水量も2050トンと東北最大級。トンネルから見上げると、魚たちの群れと一体化したかのように、潮目の海を体感できます。
その他の展示生物について
アクアマリンふくしまには約800種類の生き物が展示されており、以下のような見どころがあります:
- サンゴ礁の海:色とりどりの熱帯魚とサンゴ
- 親潮アイスボックス:クリオネやオオメンダコなどの冷水性生物
- ふくしまの川と沿岸:地元の淡水魚や沿岸生物
- 熱帯アジアの水辺:マングローブ林を再現した展示
思い出に残る写真スポット
インスタ映えする景色
アクアマリンふくしまには、SNS映えする撮影スポットがたくさんあります:
- 潮目の大水槽のトンネル:三角形のトンネルから見上げる魚群は圧巻
- サンゴ礁の海:カラフルな熱帯魚との撮影が可能
- 蛇の目ビーチ:屋外の自然な海辺で生き物と触れ合う写真
- 展望室:3階にあるガラス張りの展望室からは、小名浜港の景色が一望できる、とっておきの場所でもあります。
シャッターチャンスを逃さないためのポイント
- フィーディングタイムを狙う:生き物が最も活発になる時間
- 自然光を活用:館内は自然光が多く、美しい写真が撮れる
- 低い角度から撮影:子ども目線の水槽設計を活かした撮影
- 蛇の目ビーチでは防水対策を:水遊びができるエリアでの撮影時
お土産の選び方とおすすめ
アクアマリンふくしまには館内と館外にショップがあります。人気のお土産には以下のようなものがあります:
- オオメンダコグッズ:ぬいぐるみやキーホルダー
- サンマ関連商品:世界唯一の展示を記念したアイテム
- シーラカンスグッズ:研究施設としての特色を活かした商品
- 館長デザインクッキー:お菓子で人気なのは、アクアマリンふくしまの人気ものたちが描かれた、こちらのクッキー!かわいいイラストはなんと、館長さんがデザインしたものだそう。
訪問前に知っておくべきこと
事前予約の必要性とその方法
通常の入館に事前予約は不要ですが、20名以上の団体のお客様はあらかじめご予約いただくと入館がスムーズです。
体験プログラムについては事前予約が推奨されるものもあるため、公式サイトで確認することをおすすめします。
混雑を避けるための訪問時間
お盆やGWは混雑しますが、施設が広くお客さんが分散しますので、普段は館内がそこまで混雑することはないそう。
おすすめの訪問時間:
- 平日の午前中:最も空いている時間帯
- 開館直後:9:00開館なので、9:30頃までに入館
- 雨の日:屋外施設が利用できないため、館内は比較的空いている
アクセス情報と駐車場の有無
駐車場:無料駐車場完備(普通車900台)
公共交通機関:JR常磐線 泉駅(特急停車駅)から路線バス(小名浜・江名方面)で最寄りのバス停「イオンモールいわき小名浜」まで約15分。下車後徒歩約5分。
注意事項:雨の日の見学は傘が必要です。屋外展示エリアや移動時に外を歩く場所があるため、雨具の準備をお忘れなく。
アクアマリンふくしまにはジンベイザメはいませんが、「環境水族館」として独自の魅力を持つ素晴らしい施設です。世界唯一のサンマ展示や希少な深海生物、そして何より自然環境を大切にする姿勢が多くの来館者に感動を与えています。ジンベイザメを見るためには他の水族館を訪れる必要がありますが、アクアマリンふくしまでしか体験できない貴重な海の世界をぜひお楽しみください。