850 電話番号とは?北朝鮮からの着信の正体と詐欺への対処法を完全解説

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「850」から始まる見慣れない電話番号からの着信に困惑していませんか?この番号は北朝鮮の国番号として割り当てられていますが、実際には発信元が偽装された国際電話詐欺である可能性が高いです。2025年2月以降、深夜や早朝に「850」から始まる番号からの着信が全国で急増しており、NTTファイナンスを名乗る架空請求やワン切り詐欺の手口が報告されています。この記事では、850電話番号の正体と詐欺の具体的な手口、着信に出てしまった場合の影響、正しい対処法、iPhoneやAndroidでの着信拒否設定方法まで詳しく解説します。不審な国際電話から身を守るために必要な知識が全て得られます。

  1. 850電話番号とは何か
    1. 850が示す国番号の意味
    2. 北朝鮮の国番号として割り当てられた背景
    3. 国際電話番号の仕組みと表示方法
  2. 850電話番号からの着信が急増している理由
    1. 2025年2月以降に報告が急増した経緯
    2. SNSで話題になっている着信事例
    3. 深夜や早朝にかかってくる特徴
  3. 850電話番号は本当に北朝鮮からかかってきているのか
    1. 発信元が偽装されている可能性
    2. 国際電話番号取得アプリの悪用
    3. 実際の発信地点と表示される国番号の違い
  4. 850 電話番号を使った詐欺の手口
    1. NTTファイナンスを名乗る架空請求詐欺
    2. ワン切りによる折り返し誘導の手口
    3. 個人情報を聞き出す詐欺の実態
    4. 少額訴訟を装った不安を煽る音声ガイダンス
  5. 850電話番号に出てしまった場合の影響
    1. 電話に出ただけでは被害は発生しない
    2. 指示に従ってキー操作をした場合のリスク
    3. 個人情報を伝えてしまった場合の危険性
  6. 850 電話番号からの着信への正しい対処法
    1. 着信には絶対に出ない
    2. 誤って出てしまった場合はすぐに切る
    3. 折り返し電話は絶対にかけない
    4. 着信履歴を削除して誤操作を防ぐ
  7. 850電話番号を着信拒否する方法
    1. iPhoneでの着信拒否設定手順
    2. Androidでの着信拒否設定手順
    3. 携帯キャリアの国際電話拒否サービス
    4. おやすみモードを活用した深夜着信対策
  8. 電話番号以外の国際電話詐欺にも注意
    1. 他の国番号を使った詐欺の可能性
    2. 見慣れない国際電話全般への警戒が必要
    3. 今後予想される詐欺の手口の変化
  9. 不審な電話を受けた場合の相談窓口
    1. 警察への相談方法
    2. 消費生活センターへの相談
    3. NTTファイナンス公式サイトでの注意喚起
  10. まとめ

850電話番号とは何か

「850」から始まる電話番号からの着信を受けたことがある方は少なくありません。この番号は一見すると携帯電話の番号のように見えますが、実は国際電話の国番号を示す重要な識別番号です。この章では、850という番号が何を意味し、どのような背景で使われているのかを詳しく解説します。

850が示す国番号の意味

電話番号の冒頭に表示される「850」は、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に割り当てられた国際電話の国番号です。国番号とは、国際電話をかける際に各国を識別するために定められた数字コードのことで、ITU(国際電気通信連合)によって世界中の国や地域に固有の番号が割り当てられています。

国番号は通常1桁から3桁で構成されており、例えば日本は「81」、アメリカは「1」、中国は「86」といった具合に各国に固有の番号が定められています。北朝鮮の場合は「850」という3桁の番号が割り当てられており、この番号から始まる電話は理論上、北朝鮮からの国際電話であることを示します。

日本国内で850から始まる番号からの着信があった場合、スマートフォンの画面には「+850」または「850」という形式で表示されることが一般的です。この「+」記号は国際電話であることを示す標準的な表記方法です。

北朝鮮の国番号として割り当てられた背景

北朝鮮に国番号850が割り当てられた背景には、国際電気通信の体系的な管理という目的があります。ITUは1865年に設立された国際機関で、世界中の電気通信サービスが円滑に機能するよう、番号体系や技術標準を定めています。

北朝鮮は1991年にITUに正式加盟し、その際に国番号850が割り当てられました。この番号体系により、世界中のどの国からでも北朝鮮への国際電話が技術的には可能になりました。ただし、北朝鮮は極めて限られた国際通信環境にあり、一般市民が自由に国際電話を利用できる状況にはありません

国番号の割り当てには地域的な規則性もあります。例えば、東アジア地域では中国が86、韓国が82、日本が81といったように80番台が多く割り当てられており、北朝鮮の850もこの地域的なグループに属しています。

国・地域名 国番号 地域
日本 81 東アジア
韓国 82 東アジア
北朝鮮 850 東アジア
中国 86 東アジア
香港 852 東アジア

国際電話番号の仕組みと表示方法

国際電話番号は、一定の規則に従って構成されています。国際電話をかける際には、国際電話識別番号、相手国の国番号、市外局番、加入者番号という順序で番号を入力する必要があります。

日本から海外へ国際電話をかける場合、まず国際電話識別番号として「010」をダイヤルし、続いて相手国の国番号、そして現地の電話番号を入力します。例えば、日本から北朝鮮の平壌にある番号「2-123-4567」に電話をかける場合、「010-850-2-123-4567」という形式になります。

一方、海外から日本に着信があった場合、スマートフォンの画面には発信元の国番号が表示されます。この際の表示方法には以下のようなパターンがあります。

表示形式 例(北朝鮮からの場合) 説明
プラス記号付き +850 2 123 4567 国際標準の表示形式
プラス記号なし 850 2 123 4567 一部のキャリアでの表示
識別番号付き 010 850 2 123 4567 日本の国際電話識別番号を含む表示
ハイフンなし +85021234567 区切りのない連続表示

現代のスマートフォンは、着信時に国番号を自動的に認識し、発信元の国名を画面に表示する機能を持っています。このため、850から始まる番号の着信があった場合、「北朝鮮」「朝鮮民主主義人民共和国」「DPRK」などと表示されることがあります。

ただし、重要な点として、画面に表示される国番号が必ずしもその国から実際に発信されていることを保証するものではありません。後述するように、発信者番号は技術的に偽装することが可能であり、850と表示されていても実際には他の国や地域から発信されている可能性があります。これが850番号を使った詐欺が横行している主な理由です。

国際電話の料金体系についても理解しておくことが重要です。国際電話を受ける側(着信側)は、通常の着信と同様に基本的には料金が発生しません。しかし、誤って折り返し電話をかけてしまった場合には、高額な国際電話料金が発生する可能性があります。特に北朝鮮への国際電話は、通信インフラの制約から極めて高額になることが知られています。

850電話番号からの着信が急増している理由

2025年2月以降、850から始まる国際電話番号からの着信報告が全国的に急増しています。多くの利用者がSNSや口コミサイトで被害を報告しており、その背景には組織的な詐欺グループの活動が疑われています。ここでは、850電話番号からの着信が急増している具体的な理由と、その特徴について詳しく解説します。

2025年2月以降に報告が急増した経緯

850から始まる電話番号からの着信は、2025年2月中旬から全国各地で急激に報告数が増加しています。それまでは散発的な報告に留まっていましたが、短期間のうちに数千件規模の着信報告がインターネット上に寄せられるようになりました。

急増の背景には、詐欺グループが自動発信システムを使用して無差別に大量の電話をかけている実態があります。一度のキャンペーンで数万件から数十万件の発信を行うことが可能であり、効率的にターゲットを探索しています。

消費者庁や警察庁も2025年2月下旬から注意喚起を開始しており、各携帯電話キャリアも公式サイトや契約者向けメールで警告を発信しています。NTTファイナンスも公式サイトで「当社を名乗る不審な電話に注意してください」という警告文を掲載しました。

時期 報告件数の推移 主な特徴
2025年1月以前 月間数十件程度 散発的な報告のみ
2025年2月中旬 急激に増加開始 自動音声ガイダンスの使用確認
2025年2月下旬 月間数千件以上 警察・消費者庁が注意喚起開始
2025年3月以降 高水準で継続 手口の多様化が進行

この急増タイミングは、詐欺グループが新たなキャンペーンを開始したことを示唆しています。過去の国際電話詐欺でも、特定の国番号を使った大規模なキャンペーンが数ヶ月単位で実施される傾向があり、今回の850番号もその一環と考えられます。

SNSで話題になっている着信事例

SNS上では、850から始まる電話番号からの着信に関する報告が多数投稿されています。特にTwitter(現X)やInstagram、FacebookなどのSNSプラットフォームでは、ユーザー同士が情報を共有し合い、被害の拡大防止に役立てている状況です。

代表的な着信事例として報告されているパターンには以下のようなものがあります。

着信パターン 報告された内容 頻度
ワン切り型 1~2コールで切れる。折り返しを誘導する手口 最も多い
自動音声型 出るとNTTファイナンスを名乗る自動音声が流れる 多い
無音型 出ても無音のまま一方的に切られる やや多い
オペレーター型 人間のオペレーターが対応し個人情報を聞き出そうとする 少ない

SNS上で特に話題になっているのは、「深夜2時に850から始まる番号から着信があった」「1日に3回も850番号から電話がかかってきた」「家族全員に同じ日に850番号から着信があった」といった報告です。これらの投稿には多数のコメントやリプライが寄せられ、同様の経験を持つユーザーが情報交換を行っています。

また、電話番号検索サイトやアプリでも850から始まる番号に対する「詐欺の疑い」「迷惑電話」といった投稿が急増しており、一つの番号に対して数百件以上のコメントが寄せられているケースもあります。

深夜や早朝にかかってくる特徴

850電話番号からの着信には、深夜や早朝など、通常の営業時間外にかかってくるという顕著な特徴があります。この時間帯の着信は、正規の企業からの連絡である可能性が極めて低く、詐欺電話である可能性が非常に高いと判断できます。

報告されている主な着信時間帯は以下の通りです。

時間帯 報告割合 詐欺グループの狙い
深夜(23時~3時) 約40% 判断力が鈍っている時間帯を狙う
早朝(5時~7時) 約25% 寝起きで注意力が低下している時間帯
日中(10時~17時) 約20% 在宅率の高い時間帯
夕方以降(18時~22時) 約15% 帰宅後のリラックスしている時間帯

深夜や早朝の着信が多い理由として、詐欺グループは受信者の判断力が低下している時間帯を意図的に狙っている可能性があります。睡眠中や寝起きの状態では、冷静な判断ができず、詐欺師の誘導に乗ってしまうリスクが高まります。

また、時差の関係で海外から発信している場合、発信元では日中の活動時間帯であっても日本では深夜になることがあります。ただし、自動発信システムを使用している場合は、時差に関係なく24時間体制で無差別に発信しているケースが多いと考えられます。

さらに、深夜や早朝の着信は「緊急の連絡かもしれない」という心理を利用しています。家族や友人からの緊急連絡を想定して思わず電話に出てしまう、または折り返してしまうという人間の心理を巧みに突いた手口です。

正規の企業や公的機関が深夜や早朝に電話連絡をすることは基本的にありません。NTTファイナンスをはじめとする金融関連企業も、顧客対応時間は平日の日中に限定されており、夜間や休日に電話で料金請求の連絡をすることはありません。このため、深夜や早朝にかかってくる850番号からの着信は、ほぼ確実に詐欺電話と判断できます。

850電話番号は本当に北朝鮮からかかってきているのか

850から始まる国際電話の着信が急増していますが、実際には表示される番号と実際の発信元が異なる可能性が高いと専門家は指摘しています。一見すると北朝鮮からの着信に見えますが、技術的な仕組みを悪用した偽装である可能性が極めて高いのです。

発信元が偽装されている可能性

国際電話の発信元番号は、技術的に容易に偽装できることが知られています。これは発信者番号通知の仕組みを悪用した手口であり、詐欺グループが頻繁に利用する方法です。

発信者番号偽装は「スプーフィング」または「なりすまし」と呼ばれ、VoIP技術やインターネット電話サービスを使用することで実現されます。実際の発信地点は日本国内や他の国である可能性が高く、北朝鮮から直接電話がかかってきているわけではありません。

番号偽装の特徴 詳細
表示される番号 850から始まる北朝鮮の国番号
実際の発信元 日本国内や第三国のインターネット回線
使用される技術 VoIP、インターネット電話サービス
偽装の目的 受信者を不安にさせる、折り返しさせる

この手口が用いられる理由は、受信者に「北朝鮮から電話がかかってくるはずがない」という不審感や恐怖心を抱かせ、興味本位で出てしまったり、折り返してしまったりする心理を利用するためです。

国際電話番号取得アプリの悪用

近年、インターネット上では簡単に海外の電話番号を取得できるアプリやサービスが多数存在します。これらのサービスを悪用することで、詐欺グループは実際には日本国内や他の国にいながら、北朝鮮の国番号で発信しているように見せかけることが可能です。

代表的な仕組みとしては以下のようなものがあります。

  • バーチャル電話番号サービス:インターネット経由で各国の電話番号を取得できるサービス
  • VoIPアプリ:インターネット回線を使って音声通話を行うアプリケーション
  • 国際転送サービス:特定の国の番号にかかってきた電話を別の国に転送するサービス
  • SIPトランキングサービス:企業向けの国際電話システムを個人が悪用するケース

これらのサービスは本来、海外拠点を持つ企業や国際的なビジネスを行う個人が正当な目的で利用するものです。しかし、詐欺グループはこれらを悪用し、発信元を偽装して不特定多数に電話をかけています。

特に問題なのは、これらのサービスの多くが本人確認を厳格に行っていない点です。匿名性が高く、追跡が困難であるため、詐欺目的での利用が横行しています。

実際の発信地点と表示される国番号の違い

電話の着信履歴に表示される国番号と、実際に電話をかけている場所は全く異なる可能性があります。通信技術の専門家によれば、表示される番号から実際の発信地点を特定することはほぼ不可能とされています。

実際の発信の流れは以下のようになっています。

  1. 詐欺グループが日本国内または第三国からインターネット回線を使用して発信
  2. VoIPサービスやバーチャル電話番号サービスを経由
  3. サービスのシステムが850の国番号を付加して発信
  4. 受信者のスマートフォンには850から始まる番号として表示

この仕組みにより、物理的には日本国内から発信されていても、受信者には北朝鮮からの着信として表示されます。電話会社の記録を調査しても、インターネット経由の発信であるため発信元の特定は極めて困難です。

項目 表示情報 実際の状況
国番号 850(北朝鮮) 偽装された情報
発信地点 不明(追跡困難) 日本国内または第三国の可能性が高い
通信経路 国際電話回線 インターネット回線(VoIP)
発信者の所在 北朝鮮 詐欺グループの拠点(特定不可能)

さらに、北朝鮮は国際的な通信インフラが極めて限定されており、一般の通信回線から不特定多数の日本人に対して大量の電話をかけることは現実的に不可能です。この事実からも、850の番号表示は詐欺グループによる意図的な偽装であると判断できます。

総務省や警察庁も、このような国際電話を装った詐欺について注意喚起を行っており、表示される国番号を信用せず、見知らぬ国際電話には出ないよう呼びかけています。

850 電話番号を使った詐欺の手口

850の国番号を悪用した詐欺は、巧妙な手口で不特定多数の利用者を狙っています。犯罪グループは様々な方法で被害者を騙そうとしており、その手口を知っておくことが被害防止の第一歩となります。ここでは実際に報告されている代表的な詐欺手口について詳しく解説します。

NTTファイナンスを名乗る架空請求詐欺

850番号から最も多く報告されているのが、NTTファイナンスを装った架空請求詐欺です。電話に出ると自動音声が流れ、「NTTファイナンスです。料金が未納となっております」「本日中にご連絡いただけない場合、法的措置を取らせていただきます」といった内容のメッセージが再生されます。

この手口の特徴は、実在する大手企業の名前を悪用することで信頼性を装っている点です。音声ガイダンスでは「詳細については1番を押してください」などと指示され、キー操作を促してきます。1番を押すと詐欺グループのオペレーターにつながり、個人情報や支払い情報を聞き出そうとします。

実際のNTTファイナンスは850番号から電話をかけることは一切なく、自動音声で料金請求の連絡をすることもありません。同社の公式サイトでも注意喚起が行われており、不審な電話には応じないよう呼びかけています。

詐欺の特徴 実際のNTTファイナンス
850番号から発信 国際電話番号からの発信はしない
自動音声での料金請求 自動音声での請求連絡はしない
即日対応を強要 期限を区切った脅迫的連絡はしない
キー操作を指示 電話でのキー操作指示はしない

ワン切りによる折り返し誘導の手口

850番号を使った詐欺で特に多いのがワン切りによる折り返し誘導です。この手口では、犯罪グループが短時間だけ着信させてすぐに切断し、着信履歴だけを残します。電話が鳴ったことに気づいた被害者が不審に思って折り返し電話をかけることを狙っています。

折り返し電話をかけてしまうと、国際電話料金が発生するだけでなく、詐欺グループの用意したガイダンスや担当者につながります。そこで「あなたの個人情報が漏洩しています」「不正利用の可能性があります」などと不安を煽り、さらなる情報提供や金銭の支払いを要求してきます。

ワン切り詐欺は1回の着信だけでなく、複数回にわたって着信を繰り返すケースもあります。深夜や早朝など、判断力が低下している時間帯を狙って着信させることで、折り返し電話をかけさせる確率を高めようとしています。

見知らぬ国際電話番号からのワン切りには絶対に折り返さないことが重要です。特に850番号は北朝鮮の国番号であり、通常の日本国内利用者に正当な用件でかかってくることはまずありません。

個人情報を聞き出す詐欺の実態

850番号からの詐欺電話では、巧妙な話術で個人情報を聞き出そうとする手口も報告されています。電話に出ると、宅配業者や金融機関、公的機関を名乗る者が「本人確認のため」「セキュリティ確認のため」といった理由で、氏名・生年月日・住所・電話番号・口座情報などを尋ねてきます。

この手口の特徴は、相手が最初から怪しい雰囲気を出さず、丁寧な口調で話しかけてくる点です。「お客様の大切な情報を守るため」「不正利用を防ぐため」といった言葉で安心させ、質問に答えることが正しい対応であるかのように誘導します。

聞き出された個人情報は、その後の詐欺行為に悪用されます。具体的には、別の詐欺電話をかける際の信頼性を高めるために使われたり、名簿業者に売却されたり、クレジットカードの不正利用に使われたりします。一度個人情報が漏れると、様々な詐欺のターゲットになるリスクが高まります。

正規の企業や公的機関が、見知らぬ国際電話番号から突然電話をかけて個人情報を尋ねることはありません。特に金融機関は厳格なセキュリティポリシーを持っており、電話で口座番号や暗証番号を尋ねることは絶対にありません。

少額訴訟を装った不安を煽る音声ガイダンス

850番号を使った詐欺の中でも特に悪質なのが、法的措置や訴訟を装って不安を煽る手口です。電話に出ると自動音声で「民事訴訟管理センター」「法務省管轄支局」などと実在しない組織名を名乗り、「あなたに対して訴訟が提起されています」「財産の差し押さえ手続きが進行中です」といった内容を告げます。

この音声ガイダンスでは、具体的な訴訟内容については曖昧にしながらも、「本日中に連絡がない場合、強制執行となります」「裁判所からの呼び出し状が届きます」などと緊急性を強調します。そして「詳細については担当者におつなぎしますので、1番を押してください」といった指示で、オペレーターへの接続を促します。

オペレーターにつながると、訴訟の取り下げや和解金の支払いなどを持ちかけ、指定の口座への振込やコンビニでの電子マネー購入を要求してきます。「今すぐ対応しないと大変なことになる」と心理的プレッシャーをかけ、冷静な判断をさせないようにするのがこの手口の特徴です。

詐欺で使われる言葉 実際の法的手続き
民事訴訟管理センター そのような組織は存在しない
電話での訴訟通知 訴訟は書面で正式に通知される
即日対応の要求 法的手続きには十分な期間が設けられる
電話での和解金支払い 正式な手続きを経ずに支払いを求めることはない

実際の裁判所からの通知は、必ず書面で郵送され、特別送達という形で本人に確実に届けられます。電話で訴訟を通知したり、その場で和解金の支払いを求めたりすることは一切ありません。このような電話を受けた場合は、詐欺であると判断して即座に電話を切ることが正しい対応です。

これらの詐欺手口に共通しているのは、不安や焦りといった感情を利用して冷静な判断力を奪う点です。850番号からの着信には十分な警戒が必要であり、どのような内容であっても電話に出ず、折り返しもせず、無視することが最も安全な対処法となります。

850電話番号に出てしまった場合の影響

850から始まる国際電話に誤って出てしまった場合、どのような影響があるのか不安に感じる方も多いでしょう。ここでは、実際に着信に応答してしまった場合の具体的なリスクと、その後の対応について詳しく解説します。

電話に出ただけでは被害は発生しない

結論から申し上げると、850番号からの電話に出ただけでは直接的な金銭的被害は発生しません。国際電話の料金は発信者側が負担するため、受信するだけで高額な料金を請求されることはありません。

ただし、電話に出たことで以下のような情報が相手に伝わる可能性があります。

相手に伝わる情報 リスクレベル 備考
電話番号が使用されていること 今後も詐欺電話のターゲットにされる可能性が高まる
電話に出る時間帯 生活パターンを推測される材料になる
応答した人物の性別や年齢層 声から判断され、詐欺の手口が選定される

電話に出てしまった場合でも、相手が何も話さずに切れたり、自動音声が流れるだけで終わることもあります。この場合は、すぐに電話を切ることで被害を最小限に抑えることができます

また、電話に出た際に相手の声が聞こえなかったり、雑音だけが聞こえる場合もあります。これは相手がシステムで自動発信を行っており、オペレーターがいないために発生する現象です。このような場合も慌てず、すぐに通話を終了することが重要です。

指示に従ってキー操作をした場合のリスク

電話に出た後、自動音声ガイダンスが流れ、「○番を押してください」などの指示があった場合は注意が必要です。音声ガイダンスの指示に従ってボタン操作をすると、有人オペレーターに転送され本格的な詐欺被害に遭うリスクが高まります

キー操作を求められる典型的なパターンには以下のようなものがあります。

  • 「未払い料金があります。詳細を聞くには1を押してください」
  • 「重要なお知らせがあります。担当者と話すには9を押してください」
  • 「訴訟に関する通知です。内容確認のため0を押してください」
  • 「本人確認のため、生年月日の数字を入力してください」

これらの指示に従うと、次のような事態に発展する可能性があります。

キー操作後の展開 詐欺師の狙い 想定される被害
オペレーターに転送される 直接会話して個人情報を聞き出す 氏名、住所、口座情報などの漏洩
自動的に高額通話に接続される 国際通話料金を負担させる 高額な通話料金の請求
折り返し番号が音声で案内される 被害者から架空の番号に電話させる 折り返し先での二次詐欺被害
SMSやメールが送信される フィッシングサイトに誘導する 個人情報やクレジットカード情報の窃取

特に注意が必要なのは、音声ガイダンスが日本語で流れ、公的機関や大手企業の名前を名乗るケースです。NTTファイナンス、法務省、裁判所などの名称を使って信憑性を高め、キー操作を促す手口が確認されています。

誤ってキー操作をしてしまった場合でも、オペレーターと会話する前に電話を切れば、それ以上の被害を防ぐことができます。相手の話を最後まで聞く必要はなく、不審だと感じた時点で即座に切断することが最も効果的な対策です。

個人情報を伝えてしまった場合の危険性

電話に出てしまい、さらにオペレーターとの会話の中で個人情報を伝えてしまった場合、被害は深刻化します。一度漏洩した個人情報は取り戻すことができず、様々な二次被害に繋がる可能性があります

詐欺グループが特に狙っている個人情報は以下の通りです。

情報の種類 悪用される方法 被害の深刻度
氏名、生年月日、住所 なりすまし詐欺、架空請求のターゲット化
銀行口座番号、支店名 不正な振込請求、口座乗っ取りの準備 非常に高
クレジットカード番号、有効期限 不正利用による金銭的被害 非常に高
暗証番号、パスワード 銀行口座やオンラインサービスへの不正アクセス 非常に高
勤務先、年収 詐欺手口の選定、家族構成の推測
家族構成、家族の名前 オレオレ詐欺などの特殊詐欺への利用

個人情報を伝えてしまった後に想定される二次被害としては、以下のようなものがあります。

架空請求詐欺の標的化:漏洩した個人情報をもとに、実在する企業や公的機関を装った架空請求書が郵送されたり、メールやSMSで請求が届く可能性があります。実際には利用していないサービスの料金や、存在しない契約の解約金などを請求される事例が多発しています。

オレオレ詐欺などの特殊詐欺:家族構成や家族の名前を知られた場合、その情報を利用して家族を装った詐欺電話がかかってくることがあります。「事故を起こした」「会社の金を使い込んだ」などと緊急性を装い、金銭を要求する手口です。

詐欺グループ間での情報共有:取得した個人情報は詐欺グループ間で売買されることがあります。これにより、異なる詐欺グループから次々と詐欺電話やメールが届くようになります。一度ターゲットリストに載ってしまうと、長期間にわたって様々な詐欺の被害に遭うリスクが継続します。

金融機関での不正利用:銀行口座情報やクレジットカード情報を伝えてしまった場合、不正な引き出しや決済が行われる可能性があります。特に暗証番号やパスワードまで伝えてしまった場合は、即座に金融機関に連絡してカードの停止や口座の凍結手続きを行う必要があります。

個人情報を伝えてしまったことに気づいた場合は、すぐに警察や消費生活センターに相談し、金融機関にも連絡して不正利用の監視や必要に応じて口座の一時停止などの対策を講じることが重要です。

また、伝えてしまった情報の種類に応じて、以下のような対応を検討してください。

  • 銀行口座情報を伝えた場合:金融機関に連絡し、不正な取引がないか確認、必要に応じて口座の利用停止
  • クレジットカード情報を伝えた場合:カード会社に連絡し、カードの利用停止と再発行
  • 暗証番号を伝えた場合:すぐに変更手続きを行う
  • 住所や家族構成を伝えた場合:家族に情報共有し、不審な電話に注意するよう呼びかける
  • 勤務先情報を伝えた場合:勤務先の担当部署に報告し、不審な問い合わせに注意してもらう

個人情報を伝えてしまった後は、定期的に銀行口座やクレジットカードの利用明細を確認し、身に覚えのない取引がないかチェックすることも重要です。不審な取引を発見した場合は、速やかに金融機関に連絡して対応を依頼してください。

850 電話番号からの着信への正しい対処法

850から始まる国際電話番号からの着信は、詐欺目的である可能性が極めて高いため、適切な対処が必要です。ここでは、着信があった場合の具体的な対応方法について、段階別に詳しく解説します。

着信には絶対に出ない

850から始まる電話番号からの着信があっても、絶対に電話に出てはいけません。これが最も重要な対処法です。

知らない国際電話番号からの着信に出る必要性は基本的にありません。本当に必要な連絡であれば、相手は留守番電話にメッセージを残すか、別の方法で連絡してきます。北朝鮮の国番号である850からの着信は、一般の日本人が受ける正当な理由がほとんど存在しないため、着信があること自体が不審な兆候と考えるべきです。

特に深夜や早朝など、通常の業務時間外にかかってくる場合は、さらに警戒が必要です。詐欺グループは、受信者が寝ぼけている状態や判断力が低下している時間帯を狙って電話をかけてくることがあります。

状況 対処方法 理由
850から始まる着信表示 電話に出ない 詐欺の可能性が極めて高い
深夜・早朝の着信 特に警戒して出ない 判断力低下時を狙った手口
繰り返しかかってくる それでも出ない 折り返しを誘う戦術の可能性

誤って出てしまった場合はすぐに切る

もし誤って850から始まる電話番号からの着信に出てしまった場合でも、慌てる必要はありません。すぐに電話を切れば、被害を最小限に抑えることができます

電話に出た直後に不審な音声ガイダンスや外国語が聞こえた場合は、内容を聞かずに即座に通話を終了してください。「料金が未納です」「訴訟を起こします」などの日本語の音声が流れることもありますが、これらはすべて詐欺の手口です。

特に注意すべきは、音声ガイダンスで「詳細を聞くには1を押してください」「担当者と話すには9を押してください」などと指示される場合です。絶対にキー操作をしてはいけません。何も押さず、何も話さず、すぐに電話を切ることが重要です。

電話に出てしまったこと自体で個人情報が漏れたり、料金が発生したりすることは基本的にありません。ただし、相手と会話をしたり、指示に従ったりすると、被害に遭うリスクが高まります。

折り返し電話は絶対にかけない

850から始まる番号からの着信があっても、折り返し電話をかけることは絶対に避けてください。これは詐欺グループの狙いの一つです。

ワン切り詐欺では、着信履歴だけを残して電話をすぐに切り、受信者に「何か重要な用事だったのではないか」と思わせて折り返しをさせようとします。折り返し電話をかけると、高額な国際電話料金が発生するだけでなく、詐欺グループに電話番号が有効であることを知らせてしまいます。

また、折り返した際に音声ガイダンスや詐欺師と直接会話することになり、個人情報を聞き出されたり、金銭を要求されたりする危険性があります。留守番電話にメッセージが残っていない着信は、重要な連絡である可能性は極めて低いと考えましょう。

正規の組織や企業であれば、必ず留守番電話にメッセージを残すか、SMSやメールなど別の手段で連絡してきます。850からの着信で留守番電話が残っていない場合は、確実に不審な電話と判断して問題ありません。

着信履歴を削除して誤操作を防ぐ

850から始まる番号からの着信履歴は、確認後に削除することで、誤って折り返し電話をかけてしまうリスクを減らすことができます

スマートフォンの着信履歴に不審な番号が残っていると、家族や同居人が誤ってタップして発信してしまう可能性があります。特に高齢者や子どもがいる家庭では、着信履歴を見て「かけ直さなければ」と思ってしまうことがあるため注意が必要です。

着信履歴の削除方法は、iPhoneの場合は電話アプリの履歴タブから該当番号を左にスワイプして削除、Androidの場合は履歴を長押しして削除を選択します。完全に履歴から消去することで、物理的に折り返しができなくなります。

また、着信履歴を削除する前に、番号をメモしておくか、スクリーンショットを撮っておくと、後で警察や消費生活センターに相談する際に役立ちます。ただし、保存した番号に誤って発信しないよう、電話帳には登録せず、画像や文書として保管することをおすすめします。

対処手順 具体的な行動 効果
1. 着信確認 850から始まる番号を確認 詐欺電話であることを認識
2. 記録保存 スクリーンショットを撮影 相談時の証拠として保管
3. 履歴削除 着信履歴から該当番号を削除 誤発信のリスクを排除
4. 拒否設定 着信拒否または国際電話拒否を設定 今後の着信を防止

これらの対処法を確実に実行することで、850から始まる不審な電話からの被害を防ぐことができます。最も重要なのは「出ない」「折り返さない」という2つの原則を守ることです。

850電話番号を着信拒否する方法

850から始まる不審な国際電話からの着信を防ぐには、スマートフォンの設定や携帯キャリアのサービスを活用した着信拒否が有効です。一度設定しておけば継続的に迷惑電話をブロックできるため、被害を未然に防ぐことができます。

iPhoneでの着信拒否設定手順

iPhoneでは標準機能として特定の電話番号を着信拒否する機能が搭載されています。850から始まる番号からの着信履歴がある場合、簡単な操作で拒否設定が可能です。

着信履歴から拒否する場合は、電話アプリを開き「履歴」タブをタップします。拒否したい850番号の右側にある「i」マークをタップし、画面下部にスクロールして「この発信者を着信拒否」を選択します。確認画面で「連絡先を着信拒否」をタップすれば設定完了です。

手順 操作内容
1 電話アプリの「履歴」タブを開く
2 850番号の右側の「i」マークをタップ
3 画面下部の「この発信者を着信拒否」を選択
4 「連絡先を着信拒否」で確定

設定アプリから拒否する方法もあります。設定アプリを開き「電話」をタップ、「着信拒否した連絡先」を選択します。「新規追加」をタップし、連絡先リストから該当する番号を選択するか、手動で入力することで拒否設定ができます。

iPhoneの着信拒否設定では、拒否した番号からの着信は履歴に残らず、留守番電話にも接続されません。完全にブロックされるため、誤操作で折り返してしまうリスクも防げます。

Androidでの着信拒否設定手順

Android端末では機種やメーカーによって操作方法が若干異なりますが、基本的な手順は共通しています。Google標準の電話アプリを使用している場合の設定方法を説明します。

電話アプリを開き「履歴」タブから拒否したい850番号をタップします。表示された詳細画面で右上のメニューアイコン(三点リーダー)をタップし、「ブロック」または「迷惑電話として報告してブロック」を選択します。確認画面で「ブロック」をタップすれば設定完了です。

手順 操作内容
1 電話アプリの「履歴」から該当番号をタップ
2 右上のメニューアイコン(⋮)をタップ
3 「ブロック」または「迷惑電話として報告してブロック」を選択
4 確認画面で「ブロック」をタップ

設定から拒否リストを管理する場合は、電話アプリのメニューから「設定」を開き、「ブロック中の番号」または「着信拒否設定」を選択します。「番号を追加」から手動で850から始まる番号を入力することも可能です。

Galaxyなど一部のAndroid端末では、電話アプリの設定から「迷惑電話をブロック」機能を有効にすることで、既知の迷惑電話番号を自動的にブロックできます。この機能を活用すれば、850番号以外の不審な国際電話も自動で拒否される可能性が高まります。

Androidの着信拒否機能では、ブロックした番号からの着信は通知されず、通話履歴にも記録されない設定が一般的です。機種によっては「ブロック履歴」として別途確認できる場合もあります。

携帯キャリアの国際電話拒否サービス

国内の主要携帯キャリアでは、国際電話全体を拒否するサービスを提供しています。850番号だけでなく、すべての国際電話からの着信を防ぎたい場合に有効な方法です。

NTTドコモでは「国際電話不取扱」サービスを無料で提供しています。My docomoまたはドコモショップで申し込むことで、すべての国際電話発信と着信を規制できます。ただし、海外から日本国内の番号にかけてきた場合(+81から始まる表示)は規制対象外となる点に注意が必要です。

auでは「番号通知リクエストサービス」と「迷惑電話撃退サービス」を組み合わせることで、不審な国際電話への対策が可能です。また、auショップまたはお客様センターに連絡することで、国際電話着信の全面規制を申し込むこともできます。

ソフトバンクでは「ナンバーブロック」サービス(月額110円)を利用することで、特定の番号を着信拒否できます。また、My SoftBankから「国際電話の発着信規制」を無料で設定可能です。この設定により、国際電話番号からの着信をすべてブロックできます。

キャリア サービス名 月額料金 申込方法
NTTドコモ 国際電話不取扱 無料 My docomo、ドコモショップ
au 国際電話着信規制 無料 auショップ、お客様センター
ソフトバンク 国際電話の発着信規制 無料 My SoftBank、ソフトバンクショップ

楽天モバイルでは、my 楽天モバイルアプリから「国際通話・国際SMS」の設定を変更することで、国際電話の発信規制が可能です。着信規制については、標準電話アプリの着信拒否機能を活用する形となります。

キャリアの国際電話拒否サービスを利用する場合、海外に家族や友人がいて定期的に連絡を取っている方は、必要な国際電話まで受けられなくなる点に注意が必要です。一時的な対策として設定し、状況が落ち着いたら解除することも検討しましょう。

おやすみモードを活用した深夜着信対策

850番号からの着信は深夜や早朝に集中する傾向があります。睡眠を妨げられないために、スマートフォンの「おやすみモード」や「集中モード」を活用した時間帯限定の着信制限が効果的です。

iPhoneでは「集中モード」の「おやすみモード」を設定することで、特定の時間帯に通知や着信を制限できます。設定アプリから「集中モード」を開き、「おやすみモード」を選択します。時間をスケジュール設定し、例えば午後11時から午前7時までを指定します。

重要なのは「着信を許可」の設定です。「すべての人」ではなく「連絡先に登録済みの人のみ」または「よく使う項目に登録した人のみ」を選択することで、850番号のような未登録の番号からの着信音を鳴らさずに済みます。連絡先に登録していない番号からの着信は通知されず、履歴には残りますが着信音で起こされることはありません。

設定項目 推奨設定
スケジュール 午後11時〜午前7時(睡眠時間に合わせて調整)
着信を許可 連絡先に登録済みの人のみ
繰り返しの着信 オン(緊急時の対応)
ロック画面 通知を表示しない

「繰り返しの着信」をオンにしておくと、同じ番号から3分以内に2回目の着信があった場合は通知されます。緊急の連絡を見逃さないための機能ですが、詐欺電話が連続でかかってくる可能性もあるため、状況に応じて設定を調整してください。

Androidでは「Digital Wellbeing」や機種独自の「集中モード」「サイレントモード」で同様の設定が可能です。設定アプリから「Digital Wellbeing」を開き、「おやすみ時間モード」または「集中モード」を選択します。

時間帯を設定し、「通話」の項目で「連絡先に登録されている人のみ」または「スター付きの連絡先のみ」を選択します。これにより、深夜の不審な国際電話からの着信音を防ぎながら、家族や友人からの緊急連絡は受けられる状態を維持できます。

Galaxyなど一部のAndroid端末では、「ルーティン」機能を使って自動的におやすみモードを有効化することもできます。例えば「平日の午後11時に自動でおやすみモードをオン、午前7時に自動でオフ」といった設定が可能です。

おやすみモードは着信そのものを拒否するわけではなく、通知を制限する機能であるため、翌朝履歴を確認して必要に応じて個別に着信拒否設定を行うことが重要です。定期的に着信履歴をチェックし、850番号からの着信があれば前述の方法で個別にブロック設定を追加しましょう。

これらの着信拒否方法を複数組み合わせることで、850番号からの詐欺電話への防御を多層化できます。スマートフォンの個別着信拒否、キャリアの国際電話規制、時間帯別の通知制限を状況に応じて使い分け、不審な電話からの被害を確実に防ぎましょう。

電話番号以外の国際電話詐欺にも注意

850番の北朝鮮を示す国番号からの着信が話題になっていますが、国際電話を使った詐欺は850番に限ったものではありません。詐欺グループは摘発や注意喚起を受けると、すぐに別の国番号に切り替えて同様の手口を繰り返す傾向があります。一つの番号への対策だけでなく、国際電話全般に対する警戒が必要です。

他の国番号を使った詐欺の可能性

過去には850番以外にも、さまざまな国番号を使った不審な着信が報告されています。特に日本人にとって馴染みの薄い国番号は詐欺に悪用されやすい傾向があり、受信者が不審に思わずに対応してしまうリスクが高まります。

実際に詐欺や迷惑電話に使われた事例が報告されている主な国番号を以下の表にまとめました。

国番号 国名・地域名 報告されている手口の特徴
+1(米国・カナダ以外の特定地域) カリブ海諸国の一部 ワン切り後の高額通話料請求、折り返しによる課金
+44 イギリス 詐欺グループによる偽装発信、架空請求
+62 インドネシア ワン切りによる折り返し誘導
+86 中国 中国語の自動音声による詐欺、偽の大使館職員を名乗る
+234 ナイジェリア 国際ロマンス詐欺、送金を求める手口
+371 ラトビア ワン切り、折り返しによる高額請求
+675 パプアニューギニア ワン切り後の高額国際通話料請求

これらの国番号は必ずしも詐欺に使われるわけではありませんが、自分から発信した覚えがない、知人がいない国からの着信には特に注意が必要です。正当な国際電話であれば、通常は事前に連絡があったり、メールなどで別途通知があったりするものです。

また、+1から始まる番号は米国やカナダの国番号として知られていますが、カリブ海地域の一部の国や地域も同じ+1を使用しており、これらの地域への折り返し通話には非常に高額な通話料が発生することがあります。番号の見た目だけで安全と判断せず、発信元の詳細を確認することが重要です。

見慣れない国際電話全般への警戒が必要

国際電話詐欺から身を守るためには、特定の国番号だけでなく、見慣れない国際電話全般に対して一貫した対応方針を持つことが最も効果的です。

国際電話の着信には、次のような共通の特徴があります。

  • 電話番号が「+」記号から始まる
  • 市外局番のような国内の電話番号とは明らかに異なる桁数や構造
  • 着信画面に「国際電話」「海外からの着信」などの表示が出る場合がある
  • 深夜や早朝など、通常のビジネス時間外にかかってくることが多い

このような特徴を持つ着信があった場合、心当たりがなければ原則として応答しないという姿勢を徹底することが推奨されます。仕事や私生活で海外との連絡がある方でも、重要な連絡であれば相手は留守番電話にメッセージを残すか、メールやメッセージアプリで別途連絡してくるはずです。

特に注意すべき状況として、以下のようなケースがあります。

  • 短時間のワン切り着信が繰り返される
  • 同じ国番号から複数回着信がある
  • SNSなどで同時期に同じ国番号からの着信報告が増えている
  • 着信後にSMSで「重要な連絡がある」などのメッセージが届く

これらは組織的な詐欺キャンペーンの可能性が高く、より一層の警戒が必要です。インターネットで該当の国番号を検索すると、他のユーザーからの報告や注意喚起情報を確認できることもあります。

今後予想される詐欺の手口の変化

詐欺グループは常に手口を進化させており、今後も新たな国番号の悪用や技術的な偽装手法の高度化が予想されます。私たちも最新の詐欺動向に注意を払い、対策をアップデートしていく必要があります。

今後予想される詐欺の手口の変化には、以下のようなものがあります。

発信元偽装技術のさらなる高度化

現在でも発信元の国番号を偽装する技術が使われていますが、今後はより信頼性の高い国や地域の番号を偽装したり、実在する企業の代表番号を表示させるなどの手口が増える可能性があります。着信画面に表示される情報だけでは真偽を判断できなくなる事態も考えられます。

AI音声技術の活用

人工知能による音声合成技術の発展により、自動音声ガイダンスがより自然で人間らしくなる可能性があります。また、知人や家族の声を模倣した詐欺電話も技術的には可能になってきており、声だけで本人確認をすることが困難になる時代が来るかもしれません。

複数の連絡手段を組み合わせた手口

電話だけでなく、SMSやメッセージアプリ、電子メールなど複数の連絡手段を組み合わせることで、信頼性を高めたように見せかける手口が増えると予想されます。例えば、国際電話の後にSMSで「先ほど電話した件について」というメッセージを送り、URLをクリックさせようとするなどの手法です。

ターゲティングの精密化

SNSやインターネット上の公開情報を収集し、個人の興味関心や生活パターンに合わせた詐欺電話をかけてくる可能性もあります。例えば、海外旅行の予定をSNSに投稿した人に対して、その国の国番号から「旅行に関する重要なお知らせ」を装った電話をかけるなどです。

正規サービスの悪用

クラウド電話サービスや国際電話番号レンタルサービスなど、本来は正当なビジネス目的のサービスが詐欺に悪用されるケースも増加傾向にあります。これらのサービスは合法的に運営されているため、サービス提供者側での規制だけでは対策が追いつかない状況が続いています。

このような手口の変化に対応するためには、個々の対策だけでなく、社会全体での情報共有と意識向上が重要です。不審な着信を受けた場合は、家族や友人にも注意を呼びかけ、SNSや地域のコミュニティで情報を共有することで、被害の拡大を防ぐことができます。

また、携帯電話会社や政府機関も対策を強化していますが、最終的には自分自身で判断し行動することが最も確実な防御手段です。「知らない国際電話には出ない」という基本原則を守り、万が一出てしまった場合もすぐに切る、指示に従わない、個人情報を伝えないという対応を徹底しましょう。

不審な電話を受けた場合の相談窓口

850から始まる電話番号や他の不審な国際電話を受けた場合、一人で悩まず適切な相談窓口に連絡することが重要です。被害の拡大を防ぐためにも、早期に専門機関に相談することで適切な対処方法や助言を受けることができます。ここでは、実際に不審な電話を受けた際に利用できる主要な相談窓口とその利用方法について詳しく解説します。

警察への相談方法

不審な電話で金銭を要求された場合や、個人情報を伝えてしまい不安を感じている場合は、警察に相談することができます。特に詐欺の被害に遭った、または遭いそうになった場合は迅速な対応が必要です。

警察への相談は緊急性に応じて複数の窓口が用意されています。緊急を要する場合は110番に通報することができますが、すでに被害が発生していない場合や相談程度の内容であれば、専用の相談窓口を利用するのが適切です。

窓口名 電話番号 対応内容 利用時間
警察相談専用電話 #9110 犯罪に関する一般的な相談・不審な電話の相談 平日8:30〜17:15(地域により異なる)
警察署生活安全課 各署の代表番号 詐欺被害の相談・被害届の受理 24時間(緊急時)
110番 110 緊急性の高い事案・被害が発生した場合 24時間

#9110は各都道府県警察の相談窓口につながる全国共通の短縮ダイヤルです。不審な電話を受けた経緯や、電話の内容、着信時刻などを詳しく説明できるよう、事前に整理しておくとスムーズに相談できます。

相談時には着信履歴のスクリーンショットや録音データがあれば有効な証拠となります。また、実際に金銭を振り込んでしまった場合は、振込先の口座情報や振込時刻などの情報も必要になります。

消費生活センターへの相談

消費者トラブル全般に対応する消費生活センターでも、不審な電話に関する相談を受け付けています。消費者ホットライン188(いやや)に電話をかけることで、最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口につながります

消費生活センターでは、専門の相談員が電話の内容を聞き取り、詐欺の可能性や今後の対処方法についてアドバイスを提供してくれます。特に架空請求や不当な契約を迫られた場合、消費者としての権利や対応方法について詳しく教えてもらえます。

相談窓口 連絡先 特徴
消費者ホットライン 188 全国共通の番号で最寄りの相談窓口につながる
国民生活センター 平日バックアップ相談 地方の消費生活センターが開所していない時間帯に対応

消費生活センターへの相談は無料で、秘密は厳守されます。相談内容は全国の消費生活相談データベースに登録され、同様の被害を防ぐための情報として活用されます。そのため、被害に遭っていなくても不審な電話を受けた事実を報告することで、他の消費者を守ることにもつながります。

相談時には不審な電話の発信元番号、着信日時、電話の内容、相手が名乗った組織名や担当者名などを可能な限り詳しく伝えることが重要です。メモを取っておくか、スマートフォンのメモアプリなどに記録しておくと便利です。

NTTファイナンス公式サイトでの注意喚起

850から始まる電話番号を使った詐欺の中には、NTTファイナンスを名乗るものが多数報告されています。これに対してNTTファイナンス公式サイトでは、詐欺電話に関する注意喚起情報を掲載しています。

NTTファイナンスは原則として未払い料金の督促を電話で行うことはなく、ましてや自動音声ガイダンスで連絡することはありません。公式サイトでは、実際に報告されている詐欺の手口や、不審な電話を受けた場合の対処方法について詳しく説明されています。

公式サイトでは不審な電話番号のリストも公開されている場合があり、自分が受けた着信が詐欺電話かどうかを確認することができます。また、本当にNTTファイナンスからの連絡かどうか不安な場合は、公式サイトに記載されているカスタマーセンターの電話番号に自分からかけ直して確認することが推奨されています。

NTT東日本やNTT西日本、NTTドコモなどのNTTグループ各社も、同様に公式サイトで詐欺電話に関する注意喚起を行っています。自社を騙る詐欺電話が発生していることを公表し、顧客に注意を呼びかけています。

これらの公式サイトでは、実際の請求内容や契約状況を確認するためのオンラインサービスへのアクセス方法も案内されています。不審な電話を受けた際は、電話の指示に従うのではなく、必ず公式サイトから正規の方法で確認することが重要です。

また、各企業の公式サイトには問い合わせフォームも設置されており、電話以外の方法で相談することも可能です。不審な電話を受けた事実を企業に報告することで、企業側も対策を強化し、他の顧客への注意喚起を行うことができます。

まとめ

850から始まる電話番号は北朝鮮の国番号ですが、実際には発信元が偽装されている可能性が高く、詐欺目的の不審な着信です。2025年2月以降、日本国内で着信報告が急増しており、NTTファイナンスを名乗る架空請求やワン切りによる折り返し誘導などの手口が確認されています。これらの着信には絶対に出ず、折り返し電話もかけないことが重要です。誤って出てしまった場合でも、電話に出ただけでは被害は発生しませんが、個人情報を伝えたり指示に従ってキー操作をしないよう注意してください。iPhoneやAndroidの着信拒否設定、携帯キャリアの国際電話拒否サービスを活用し、不審な着信があった場合は警察や消費生活センターに相談しましょう。

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